日本家系図学会の再発足について

これまでの経緯

日本家系図学会には、長い歴史のなかで様々な変遷がありましたが、概略をここで記しておきます。

当初は、昭和50年(1975)に賀陽邦壽氏(元賀陽宮)を名誉会長、江藤彦武氏を会長として発足しました。
その当時は「家系図ニュース」という形で会誌を発行し、第16号になって、「姓氏と家紋」に名称変更しました。
同会は、昭和54年(1979)11月に閉会を宣言しましたが、その後、丹羽基二会長・楡井事務局長の体制で再建され、会誌も同名の「姓氏と家紋」として復活(35号、1980/8)。その後数号を経て、故近藤安太郎氏の後援で近藤出版社から、会誌「姓氏と家紋」(38~61号)が発行され、第62号からは会誌の発行を芳文館に委託、伝統美保存会と一体となり「旅とルーツ」という名に改称されました。記事内容も、日本の伝統美の紹介、社寺・史蹟の探訪、詩歌壇なども加わり、その発行は62~87号(2006/9)までなされました。

日本家系図学会としては、毎年秋に総会を開き、その際に学術賞などの表彰を行い、研究発表会も併せて開催するなどの活動がなされてきました。ところが、2006年8月に丹羽会長がご逝去、同年11月の総会で後任として武田光弘氏が会長に選任されましたが、事務局長など幹部役員の体調不全などの諸事情もあってか、その後の約一~二年間は、実質的にみて会としてはほとんど活動停止していたことになります。

新生組織の発足

日本家系図学会の上記状況を憂えた有志たちが、活動再開に向けて動き出し、平成20年12月に「旅とルーツ」という名で会誌第88号を刊行して、これを同名での最後の会誌として、新組織への円滑な移行を図ることにしました。これまで加入されてこなかった方々にも新たに発起人に加わっていただき、再建趣意書や会則案を基に、再発足する日本家系図学会の新組織への参加と活動を呼びかけた事情にあります。従来以上に学術関係者にもご参加いただき、地域的にも分野的にも幅広い活発な活動が実現できるようつとめたいと考えております。

従来の会員の皆様で、こうした動向と趣旨に対して、是非ご理解ご賛同いただいた方々、及び、これまで参加されていなかった皆様で再建趣意にご理解をいただいた方々を併せて、新しい活動を行っていくことになりました。
こうした動きのなかで、平成21年3月14日、東京都港区南麻布で発起人会を開催し、新生の日本家系図学会の会則と組織を決定し、当日委任を受けていた発起人会欠席の方々にも結果報告を行い、改めてご了解をいただきました。

役員人事については、3月末までに発起人代表をつとめた宝賀寿男氏を会長に選出し、副会長に岸芳男氏(兼事務局長)ほか4名、常務理事・理事・監査役及び相談役・顧問を選出したところです。こうした組織作りもできましたので、今後は具体的に会としての活動を進めていくことになっています。

団体・組織で活動する意義は、再建趣意書でも触れておりますが、皆様ともども、楽しく系図家系の調査研活動をしていきませんか。


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